資産運用

投資はやめとけ、それ本当ですか?

2023年4月3日

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「やめとけ」という人もいれば、始めるなら早いほうがいいと言う人もいて、何が正しい情報か分からない。
自分は投資をするべきか知りたい。

こんな疑問に答えます。

私は色々と投資に手を出してきましたが、その恩恵を受けているだけでなく、元金融機関職員のため色々な投資商品や投資家を見てきました。

この記事を読めば、

  • 「投資はやめとけ」を信じないほうがいい理由
  • 投資しないほうがいい人の特徴
  • 投資におけるリスク

が分かります。

 

「投資はやめとけ」は信じなくていい

投資は若い世代には必須と言えます。
上がらない給料や預金利息、反対にどんどん上がる税金や物価、そんな時代に預貯金だけで十分に生きていけるでしょうか。

 

私が金融機関の窓口で働いていたとき、「投資は絶対しない」と言う人は確かにいました。
バブルもバブル崩壊も経験した50代以上の投資経験者です。
利益が出ていたときもあったのに、売り時を逃して損をした経験のある人が多くいました。

 

でも不思議なことに「やめとけ」と言う人はいませんでした。
投資経験がある人って投資はしなくても、経済や投資の情報は得るんですよね。
NISAそのものはいいと思っていても、過去の失敗や年齢から避けていたのではないかと思います。
だから投資は利益を得る手法だけど自分には合わなかったという考えから、「投資はやめとけ」ではなく「投資はもうしない」になるんですね。

 

若い人でも投資は必要ないと言う人は一定数います。
弟に「将来のために少額でいいから投資信託くらいしときなよ」と伝えたとき、「でも投資ってしないほうがいいんでしょ」と言われました。
同年代の同僚に言われたらしいです。

 

若い人でも「投資」と聞くだけで拒否反応を示す人は、そこそこいました。
ただ、勉強不足で分からないことがあることに不安があるだけで、きちんと理解すれば投資に一歩踏み出す人も多かったです。

 

経験則で「やめとけ」と言われるのであればまだ納得できますが、知識不足で投資を諦めるのはもったいないです。
そして私の経験からすると、投資経験がある人は「投資はやめとけ」と言うことは少ないんです。
ということは、どんな人が言っているのか。
私はそんなに投資の知識のない人が言っていると思っています。

 

だって投資初心者だった私ですら、勉強してしっかり理解すれば投資信託で利益を得ることは可能なんですから。
もちろん損することもあります。
でもそれは一時的なものだったり、投資しているうちの一部の商品であったり、挽回可能な損失です。
投資やリスクについて正しく理解し、しっかりとした商品に投資すれば、投資はあなたの資産運用の一助となってくれます

 

リスクとは「危険」ではない

「投資はリスクがあるからしないほうがいい」と思っている人は、金融商品における「リスク」の意味を理解していますか?
一般的にリスクは「危険」という意味で捉えますね。
しかし金融商品では「危険」ではなく、「リターンが不確実なこと、予測できないこと」を意味します。

 

つまり「リスクが大きい」とは、「大きな利益が得られるかもしれない反面、大きな損失を被るかもしれない」ということです。
だからほぼ金利のつかない預貯金は「リスクがない」と言うんですね。
利益はほとんどないが、損失を被ることもないということです。

 

「リスクとはリターンが不確実なこと」と分かれば、どのくらいのリスクなら許容できるか確認することである程度の投資商品を選べます。
このとき利益ではなく、損失がいくら出ても許容できるか考えることがポイントです。

 

なぜ「投資はやめとけ」と言われるのか3つの理由

NISAが登場してから投資のハードルは低くなったものの、まだまだ認知不足です。
そもそも労働以外の収入を知らない人からしたら、「投資=分からないこと」なので余計に投資をやっている人が胡散臭く見えます。

 

私の母もそうなんです。
NISAなんて言葉はもちろん知りませんし、私宛てに投資関連の資料が届いたら、ものすごく怪訝な目で見られます。
「危ないことは絶対しないでよ」と言われることもあるくらいです。

 

何度かNISAについて話したことはありますが、投資に興味がなくお金を増やそうとも思わない、投資は怪しいものと思っているので、全く響きません。
でも、そんな人がそばにいるおかげで、世の中には知らないことに全く手を出さない人もいるんだなと分かりました。

 

金融機関の窓口勤務を経験した私が思う、投資はやめとけと言う人の特徴はいくつかあります。

  • 労働以外で得るお金は怪しいと思っている
  • 元本保証ではないことに不安を感じる
  • 知識不足

それぞれ詳しく解説しますが、根本は知識不足から来る不安です。

 

労働以外で得るお金は怪しいと思っている

給料以外の収入を知らないので、不労所得の一種である投資は怪しいと思っています。
私は投資信託を利益確定したお金で、何度か母を旅行や外食に連れていったことがあるのですが、「このお金、投信で儲かったんだよねー」と言うと、ものすごく怪しいものを見る目になります。(笑)

 

投資への嫌悪感をなくせないかなと思って言ったのですが、全くの逆効果でした。(笑)
コツコツ働いてお金を少しずつ貯めるという生活がしみついている人からすれば、楽に見える投資でお金を稼ぐというのは、嫌悪感を抱くものなのかもしれません。

 

元本保証ではないことに不安を感じる

元本が保証されないことも、「投資はやめとけ」と言われる理由です。
昔は預金利息が数%つく時代で、預貯金していれば勝手にお金が増える時代でした。
そんな時代を知っている人からすれば、わざわざ損をする危険性を抱えてまでお金を増やすことに意味を見出せないのかもしれません。

 

若い人でも投資の損失に過剰反応する層が、一定数います。
でも利益確定しなければお金にならないのと同じで、損失も確定させなければ損にはなりません。
確定していないときの利益と損失は、それぞれ含み益、含み損と言います。
含み損でも売らずに持っていることで含み益に転じることは、よくある話です。

 

私も何度も経験があります。
前日は含み損だったのに今日はプラスになっているということも、もちろん逆もありました。
損失が大きくなってしまったらそれ以上大きくならないよう売却を検討しないといけませんが、商品自体に問題がなければ運用を続けてもいい場合もあります。

 

近いうちにつかう予定のあるお金を投資に回していたら、含み損を見たときに焦りますよね。
これが「投資をするなら余剰資金で」と言われる所以です。
元本保証のない投資に余剰資金以外のお金をつかうのはご法度です。
だから元本保証ではないことに敏感になり、長い目で見て運用できなくなるのです。

 

知識不足

「投資はやめとけ」の根源は、知識不足だと考えています。
商品選択や税金、経済情報の知識など、知っておいたほうがいいことは多岐にわたります。
この知識がないことで、投資はこわいものと感じているのです。

 

例えば含み損を抱えたときの対処法があることを知っていますか?
今以上にお金を投資したくないのであれば、入金はしないで運用だけ続けることもできます。
長期保有することで運用成績がプラスになることもあります。
含み損でも対処法を知っていれば、焦らずに対応できるんです。

 

投資しないほうがいい人の特徴5つ

これからの時代、投資は必須だと思いますが、投資しないほうがいい人もいます。
以下の5つに当てはまる人は、投資はしないほうがいい場合があります。
自分に当てはまるか確認してみてくださいね。

  • すぐ売り買いしようとする人
  • 投資の勉強をしたくない人
  • 日々の生活に精一杯な人
  • 損は絶対にしたくない人
  • 一発で大きく儲けたい人

 

すぐ売り買いしようとする人

運用成績に一喜一憂し短期間で売買を繰り返す人は、投資には向きません。
1日に何度も売買し利益を得るデイトレードと呼ばれる短期的な手法もありますが、多くの人は日中働いていて、そんな投資は難しいと思います。

 

株式投資やFXより安定している投資信託は、そこまで値動きは大きくありません。
ということは、大きな損失が発生しにくい代わりに、大きな利益も得にくいということです。
投資信託で売買が上手くいって利益が出ても、元本が大きくない限り、労力に見合った利益は得られないということです。

 

短期の売買で稼ごうと思うと、どうしても賭けに近い取引になります。
投資と投機は違うことを理解し、挽回できない危険な取引はしないようにしましょう。

 

投資の勉強をしたくない人

投資の勉強をしたくない人は、投資はしないほうがいいです。
先ほどお話しましたが、「投資はやめとけ」の根源は知識不足だからです。
こわいことは誰しもいやですよね。
私は好奇心旺盛で色々なことに手を出しますが、それでも最低限の下調べをしてから行動に移します。

 

投資をするまでは損はいやだな~と漠然と思っていましたが、投資のメリットもデメリットも分かると、含み損になることがこわくなくなります。
むしろ含み損ということは、商品の価格が下がっていてお買い得ということです。
私はそのときに買い増すこともあります。

 

投資の勉強は始めるときだけすればいいわけではありません。
私は買ってからはあまり気にしないようにするために、そこまで勉強しているわけではないですが経済的に大きなニュースはチェックしています。

 

投資信託くらいのレベルであれば、そのくらいの熱量でOKです。
少しも投資の勉強をしたくない人は、預貯金で貯めることを考えたほうがいいかもしれません。

 

日々の生活に精一杯な人

日々の生活費も危うく、毎日カツカツで生活している人は投資しないほうがいいです。
投資を考えるより先に、数か月分の蓄えを作るところから始めましょう。
金融機関には色々な人が来て金融資産も人それぞれでしたが、借入の返済に首が回らずぎりぎりの生活をしている人もいました。

 

苦しい生活が続くと状況を打開できるチャンスを失ってしまいます。
まずは少しでも蓄えを作り、余裕を作るようにしましょう。

 

損は絶対にしたくない人

絶対に損したくないと思う人は、投資はやめたほうがいいです。
投資に損はつきものだからです。
自分のお金を1円も失いたくないと思う気持ちは分かります。
損失を少しも許容できないのであれば、リスクのない預貯金で安全に資産運用するのが合っています。

 

短期で大きく儲けたい人

一発で大きく儲けたい人も、投資はしないほうが賢明です。
大きな利益を得るには、知識とテクニックが必要です。
初心者の方がいきなりハイリスクなFXや暗号資産(仮想通貨)に手を出すのはやめましょう。
投資と投機は違います。

 

まずは安定した投資商品で値動きに耐えられるか確認してください。
安定した投資商品は短期で大きく儲けることは難しいため、一攫千金を狙うなら他の方法を考えたほうがいいです。

 

投資はしたほうがいい

「投資はやめとけ」という考えの根本にあるのは、単なる知識不足です。
しっかり勉強して投資のメリットやデメリット、自分に最適な投資商品を選択できれば誰でも資産運用として投資を利用できます。

これからの時代、投資は必須です。
預貯金だけで蓄えは増えず、かと言って生涯にわたって十分な収入を得られるかはわかりません。

自分や家族の豊かな未来のために、少しずつ知識をつけて投資への道を一歩踏み出しましょう。

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