投資を始めたいのに、家族に反対されて悩んでいませんか?私は家族に投資を反対されることが予想できたため、何も言わずに投資を始めました。
私の場合は親が相手のため黙って投資を始めてもいいかもしれませんが、妻や夫に反対されれば投資を始めることは難しいでしょう。特に家計をひとつにして生活していれば、投資を黙って始めるなんて考えられないですよね。
金融機関に勤めていたときも、旦那さんは投資に乗り気なのに奥さんが反対するからと投資をしたことがないという人はいました。女性のほうが投資を毛嫌いしているパターンが多い気がします。
投資をしてみたいからといって、無理に説得するのはおすすめできません。投資アレルギーの人は、そもそも投資がきらいなのです。きらいなことをいくら説明されても頭に入ってこないですよね。
私は投資で得た利益で親を旅行につれていきました。外食は頻繁につれていきます。すると今では「最近投資はどうなの?」「また旅行に行きたいなー」と言うようになりました。完全に味を占めています。(笑)
しかも、なんと自ら投資信託を始めてくれました。
投資を諦めることはしたくないはず。
誰しも子どもの望む進路を支援したり、老後に余裕のある生活を送ったりしたいですよね。
この記事では実際に家族が投資を始めるまでに理解してくれた、わたしの実体験や金融機関での経験をもとに、投資に反対する妻や夫を説得する方法を紹介します。
教育費や年金などのデータも紹介しているので、実際に自分にあてはめて考えてみましょう。
目次
投資は生活を豊かにする目的ではなく手段
投資をすること自体が目的になってはいけません。投資をすることで家族の生活を豊かにするのが目的ですよね?投資はあくまで生活を豊かにするための手段。家族が豊かになる方法は投資でなくてもいいのです。
「絶対に投資をしたい!だから納得して!」という思いは、相手に伝わってしまうものです。頑なになってしまっているあなたから出る言葉は、場合によってはわがままに聞こえてしまうこともあります。
あくまで冷静に、家族や家計の現状を見つめ、まずは将来いくらお金が必要になるのか確認していきましょう。
育ってきた家庭環境が影響している場合もある
家族とはいえ、他人です。考え方も育ってきた環境も異なります。特にお金という大事な話題では、思いやりを持つことが大事です。
その人自身の考えではなく実家が貯金信者など、育ってきた家庭環境から本人も理由をよく理解できずに投資に反対するパターンもあります。家族といえど違う考えを持つ他人という前提で、しっかり理解できるまで話し合うことが不可欠です。
「投資」というワードだけでいやな顔になる人もいます。窓口でも実際に、あからさまに顔が曇るお客さんがいました。そういう人にはいきなり投資の話をするのは禁物です。
投資アレルギーの人には、次に紹介する「投資に反対する妻や夫を説得する4つのポイント」で、投資に反対する原因を探ってみましょう。
投資に反対する妻や夫を説得する4つのポイント
ここから投資に反対する妻や夫を説得するときに考える4つのポイントを伝えます。
- 反対する理由を知る
- 将来の見通しを確認する
- 投資で増やす必要性を確認する
- 退職金や年金の今後
投資できる状況にするためには、準備が必要です。この準備は投資するためだけでなく、家計の現状や将来の見通し、もらえる予定の退職金や年金を考えるなど、将来の準備にもつながります。
反対する理由を知る
まずは反対する理由を確認しましょう。家庭環境からなのか、投資で失敗したことがあるのか、はたまた別の理由があるのか、反対する理由がわからないと対処のしようがありません。
投資のことがきちんとわからないから不安なのかもしれません。投資は浸透しつつあるとはいえ、いまだに積極的に勉強しないとわからないのが日本の現状です。得体の知れないものに恐怖を抱くのは当たり前ですよね。
2022年に日本証券業協会が公表した「2021年度国民のNISAの利用状況等に関するアンケート調査報告書」では、NISA口座非開設の理由は「そもそも投資をする気がないから」「制度が複雑でよく分からない」という回答もありました。
あなたは投資を勉強しているからわかるかもしれませんが、投資の知識がない妻や夫からすれば、投資は未知の領域で、その未知の領域に生活を共にするパートナーが足を踏み入れようとしているのです。その恐怖心は理解しましょう。
将来の見通しを確認する
家族の状況などは一人ひとり異なります。教育費や住宅購入費などが何年後に必要になりそうかは、把握していますか?思わぬ費用が発生する可能性もあります。
文部科学省が公表する「令和3年度子供の学習費調査」では、幼稚園から高校まで私立に通った場合、学習費に約1,800万円かかる計算です。大学のみ私立でも約500万円かかると、「私立大学等の令和3年度入学者に係る学生納付金等調査結果について」で発表されています。
将来の見通しを立てていなければ、家族の希望を叶えられないということもあります。家庭でしっかりと将来を見据え、計画的に資産形成していくことが重要です。
投資で増やす必要性を確認する
一昔前は貯金をしておけば安泰の時代でした。1990年には年6.0%もの金利でお金を預けられていたのです。100万円預ければ1年後に6万円返ってくる計算です。しかも損をすることはありません。これでは、投資ではなく貯金をしておこうという気持ちになるのも理解できます。
しかし今は違います。メガバンクで定期預金をしても0.002%、普通預金の金利にいたっては0.001%です。これではお金は増えていきません。100万円を1年間預けても10円にしかならないのです。
最近話題になることも多い、インフレについても考えてみましょう。インフレとは物価上昇を意味します。総務省が発表している「2020年基準消費者物価指数」では、総合指数は2020年を100として105.7の上昇となっています。
出典:総務省「2020年基準消費者物価指数 全国2023年(令和5年)8月分」
100円で買えていたものが105円出さないと買えなくなっている計算です。
桁が変われば物価上昇の影響は大きいと感じるでしょう。例えば500万円のものが5%上昇すると、25万円のプラスになります。インフレは物価上昇であると同時に、お金の価値が目減りすることも意味します。通帳にお金を入れているだけでは、お金の価値は減っていく一方なのです。だからこそ投資でお金を増やす必要があるのです。
インフレについてもっと知りたい人は、こちらの記事をチェックしてみてくださいね。 続きを見る
資産運用でインフレ対策|迫りくるインフレにあなたは対応できますか?
退職金や年金の今後
老後は退職金や年金があるから大丈夫と思っている人も一定数います。しかし退職金などをあてにしているわりに、いくらもらえるか把握している人は多くありません。退職金も年金も減少傾向なので、以前ほど大企業に勤めているから安心ともいえなくなってきました。
日本経済団体連合会が2022年に公表した「2021年9月度退職金・年金に関する実態調査結果」を見ると、年々退職金が減っているのがわかります。
日本経済団体連合会「2021年9月度退職金・年金に関する実態調査結果」より筆者作成
ここ20年で退職金は1,000万円減っているといわれているように、退職金は減少傾向です。
年金についても見てみます。
厚生労働省が公表している「厚生年金保険・国民年金事業の概況」では、わずかずつではありますが年金が減っているのがわかります。厚生労働省「厚生年金保険・国民年金事業の概況」より筆者作成
平成11年度には約18万円あった年金が令和3年度には約14.5万円です。退職金や年金に頼りきるのは不安な状況といえます。
投資に反対する妻や夫を説得する4つの方法
投資に反対する理由を考えたら、次にどうやって説得するか考えてみましょう。
- 利益でなにかプレゼントする
- 運用報告をする
- 第三者の意見を見聞きしてもらう
- 少額の現金や集めたポイントで投資してみる
投資を身近なものに感じてもらい、自分もなにかしらの恩恵を受けられると思ってもらえれば、投資を始められる可能性は高まるでしょう。
利益でなにかプレゼントする
わたしもよくやっていますが、なんだかんだこれが一番きくと思います。実際に投資で得た利益で旅行や外食をプレゼントすると自分もお小遣いを作れるかな?と想像してくれるのでしょうか。
投資をよく知らない人は何十万、何百万の利益を得るために大きなリスクを抱えて投資をしていると考えがちです。しかし実際には投資信託や配当株など堅実に利益を得る方法も存在しますよね。
自分がやる投資はあくまでリスクは低いもので、その分安定して利益を得やすいことをアピールしましょう。そのためにも定期的に利益を還元できるといいですね。
ただ定期的に利益確定することで大きくなる利益を少なくしてしまうことも考えられるため、バランスは考えましょう。
運用報告をする
こまめな運用報告もするといいでしょう。損失が出ているときは言いにくいものですが、しっかりと原因を伝えることが大事です。わたしの家族は損には過剰反応を示すので、利益が出ているときしか伝えませんが…。
損失にも理解を示してくれるようになれば、かなり投資に対して理解が深まっているということです。
第三者の意見を見聞きしてもらう
投資に限らず第三者の意見のほうが響くことは、よくあります。目の前の人に褒められるのもうれしいですが、「〇〇さんがあなたのことすてきだって言ってたよ」と言われるのもうれしいですよね。
それに他の人も投資を肯定していることを知れば、少しは客観的に見てくれる可能性があります。家族が投資をしていると子どもも大人になってから投資をしやすいように、より身近な親戚や友人が第三者として意見を言ってくれるといいですね。
周りの人に協力してもらうのもありですが、説得するために頼んだことがバレないようにしましょう。途端に説得力がなくなってしまいます。
少額の現金や集めたポイントで投資してみる
実際に投資をしてみれば、かなり身近に投資を感じられるようになるでしょう。わたしは楽天ポイントでも投資していますが、ポイントを使えばお金をつかっている感覚にならないため、投資の第一歩としてはありだと思います。現金で投資する場合でも、数百円程度の少額で始めるといいでしょう。
「ポイントで投資してみてもいい?」と聞くなら、そこまでハードルは高くないはずです。ポイントを貯めることは多くの人がしていることですし、節約にもつながるため、まずはポイントを活用してみてもいいでしょう。
初心者でもやりやすい投資の種類をこの記事で確認してみてくださいね。 続きを見る
投資の基本11種類をまるっと解説|初心者が無理なくできる投資3種類も紹介
投資は生活を豊かにする手段
投資を家族に反対される理由はさまざまあります。考えも人それぞれのため、否定することはできません。ひとついえることは、投資は目的ではなく手段だということです。家族がさらに豊かになるために投資をしたいという思いがあれば、家族を説得して投資するといいでしょう。
しかし一攫千金を狙いたいなど、生活をおびやかす可能性のあるリスクを抱えて投資をするのは絶対にやめてください。投資はあくまでも家族が、より幸せになるための手段です。そこを間違えては、説得することもできません。それに投資の結果もいいものとはいえないでしょう。資産形成のひとつとして投資を利用しましょう。